思いついた小説

思いついた小説なのさっ

助け舟

私の父親は厳格だ
テストで少し間違えただけでも私を叱る
「なんでこんな問題もできないんだ?」
忘れたからに決まってるじゃない
「まぁまぁ文人

「真理瑠も頑張ってるんだし、少しくらい間違えたって
いいじゃないか」
おじいちゃんだ
「こんなに一気にテストなんてしたら忘れることがあっても
おかしくないじゃろ?」
「・・・ん・・・まぁいい。次からは頑張るんだぞ」
おじいちゃんはいつも私に助け舟を出してくれる
お父さんが私のテストのことになるといつもこう言ってくれる
『真理瑠も頑張ってるんだ』と
熱を出した時も、ケガをしてしまった時も
誰かとケンカをした時もおじいちゃんは私を助けてくれる
昔 中学生のころ
隣の席の男子にシャープペンを壊され、しまいには悪人扱いをされて
殴られたことがあった
それをおじいちゃんに話したら、次の日の授業中
おじいちゃんは学校に乗り込んでまで 私を助けてくれた
日本刀を持ち、その男子の首筋に突き付け、こう言った
『うちの真理瑠に嫌な思いをさせたら命は無いぞ』と
あまりに真剣な張り詰めた声だったので、その男子は怖がったのか、
もう二度と私に悪さはしなかった
その時分かったんだ 私はこんなにも愛されているんだと
もともと末っ子の私には特に優しかったから、こんなことは
当たり前だと思っていた
しかし、その勇気のある行動に私は感動した
もう二度と当たり前なんて思わない
これからは何事にも感謝をしないといけないね
「ちょっと病院行ってくる」
おじいちゃんどうしたんだろ 顔色が悪い・・・
「どっか悪いの?ついてこうか?」
「いやや、大丈夫じゃよ すぐに帰ってくる」
「え・・・そ、そう・・・」
「それじゃ、いってきます」
「いってらっしゃい・・・」
何か嫌な予感がする
「お母さん、おじいちゃんどうしたの?」
「あー、何か風邪っぽいんだって」
そうか・・・だからあんなに顔色が悪かったんだ
でも何か・・・虫の知らせって言うの?
そういうのが何か・・・
まぁ・・・悩んでいても仕方ないわね
勉強でもしてようかな

問1 I don't know when he (   ).
1 comes  2 will come
問2 We will start when he (   ).
1 comes  2 will come

あぁ〜私バカすぎる
こんな問題もわからないなんて・・・
でもまぁ高校入ったばっかだし・・・いや、7月よ、もう7月!
気を入れなおして集中集中・・・
ダメだ・・・おじいちゃんのことが気になる
もしかして、もう会えなかったりしてね・・・
・・・え、ちょっと何思ってんの私ってば!!
おじいちゃんに会えなくなるなんて変なこと思わないでよ!!
おじいちゃんはいつもどうり帰ってきて
玄関の金魚にエサをやるはずだわ・・・きっと・・・

「んぐ〜・・・」
あ!もう夕方!?やだ・・・4時間も寝てたんだ・・・
机で寝るとか・・・せめてベッドで寝ればよかった・・・
「〜〜!!〜〜〜〜−!・・・・〜・・・」
何だろ・・・下のほうが騒がしい
私は二階の自分の部屋から出て、居間の方へ行った
「何でよ〜・・・嘘でしょおっぉっ・・・」
な、何?
「お母さん・・・蘇乃子・・・何泣いてるの?」
「お、おじいちゃんが・・・事故にあって・・・即死・・・」
「・・・は?」
何言ってんのよ・・・ドッキリ?
「は・・・何言ってるのよ からかってんの?」
「ちがうわよぉ!さっき病院から電話が来たのよぉおおおお!!」
何・・・で・・・・・・・・・・・
嘘よ・・・おじいちゃんが死ぬわけ無いじゃない・・・

今回はぁこっこまでぇ